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2021年9月に発売された、岸田奈美さん著
『言ったことのない名言』のレビューです。
管理人は40代3児の母、岸田奈美さんのファンでもあります。
2021年11月23日に東京流通センターにて行われた、文学フリマ東京にてご本人から購入しました!
もくじ
全体的にライトな読み応え
私の語彙力のせいで、「ライトな読み応え」が悪口に聞こえたらイヤなのですが。
岸田奈美さんの日常って、なかなかハードな事件がつねに起きてます。
自分だったら対処できるだろうか、という事態もご本人の胆力やお人柄で乗り切られてるのですが、本やnoteの内容もハードな時も多い。
でも決して重苦しい、辛いだけの内容ではなく、必ず笑いどころが多めにあるから。
だから、一緒に泣き笑いしてるような、友達を心から応援したくなるような気持ちで、私はいつも読んでいます。
が。
この本はちょっと違う。
もう少し、事件性のない日常の考察、かな。
普段の生活に近いというか。
その中から少しだけ、印象的なエピソードを紹介します。
「泣きっ面にグッチ」から始まる考察
この本を目にしたことのある方なら、この見出しをご存知ではないでしょうか?
最初のお話しのタイトルです。
もうタイトルから笑う気で読んだのに。
グッチ(ハイブランド品)に対する考察でこころが揺れ動く。
グッチは煩悩。
いつも通りの明るく軽妙なやり取りの中に、ちょっとだけ思考を立ち止まらせるような、それでいて初耳の事実(お坊さんのエピソードがあり、全く知りませんでした)もありで、終始薄ら笑いを浮かべて読みました。
「枕元におにぎりが立つ」、子育ての成功
ネタバレを避けたいので、内容に触れられないのが辛いですが、好きなエピソード。
さらっと書いてらっしゃるけれど、お母様のひろ美さんの体調不良時には、好きな具のおにぎりを握っていたという奈美さん。
もうこれだけで、お母さんて万々歳じゃないですか?
私、年始に寝込んだとき、このご時世ですので個室から出ないようにして過ごしました。
そしたら、家族の誰も体調を案じてくれることはなく(LINEでも。)、脱水になりました。
体より、メンタルやられました。
意図は違ったかもしれないけれど、おにぎりに謎のギャグまで添えてくれる娘だから、文章もステキなんだな。
うらやましくて、奥歯ガチガチなったけれど。
「生き意地」という才能
もともとだいぶハードな人生経験をお持ちの岸田さんですが、最近またおばあ様のことなどで大変そうですよね。
わたしも尊敬とは程遠い感情の親を介護していたから、ちょっとだけわかります。。
大変さが私とは比じゃないですけど。
岸田奈美さんの文章のなかで、ときどきお見かけする
『生き意地』
という言葉。
「心は折れても、胃袋は折れない。」
どんなに辛くても、食べて、寝さえすれば、きちんと毎日を繋いでいける。
でも、普通食べられないし眠れない時もありますよね。
奈美さんはないらしいですけど!!!!
その素晴らしい生命力の遺伝に、感謝する。
今は亡きお父様に。
他にも、お父様とのエピソードや、尊敬しているお話は今までいくつもお話しされているのですが、
「生き意地」、
ちょとグッときました。
第二版が発売中です(2022.2月現在)
BOOTHという販売サイトで、第二版の販売をされています。
第二版より、文字の大きさが1.5倍になって、ページ数も2倍になったそうです。
私が購入したものは、60ページ強の薄めのものでしたが、それよりも読みやすそう!
老眼でてきたから。いいな。
ちなみに現在サイン有りのバージョンは売り切れ中でした。
表紙のデザインはゆのさん(@_emakaw)というイラストレーターさんが描かれていらっしゃり、これまたとてもすてきです!
ちなみに岸田奈美さんの本は、日々をがんばる、そしてちょっとお疲れ気味なあなたに本当におすすめなので、ぜひぜひほかの本も読んでもらいたいです。
初めて読まれるなら、こちらがおすすめ
↓↓↓
最後に、「はじめに」より
「はじめに」
のページの終わりに、こう書いてありました。
この本を手に取った人に、なんらかの良いことが起こりますようにと。
(文章は変えています)
なので、私にもいいことが起こるはずだし、これから手に取るあなたにも、きっといいことが起こります。
起こりますように!